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患者さんの声1:アクロメガリー広報センター:ノバルティスファーマ

体からのシグナルを年齢による変化と思わずに疑ってみる

林さん 70代

石田さん 58歳**年齢はインタビュー当時のものです

治療歴
36歳のときに身長が伸びているのに気づき、それ以外にも、顎関節異常、足の成長などの症状が現れた。
むくみの治療をしたが変化なく、看護学校に通っていた次男の指摘で下垂体専門外来を受診。発症から20年経って、先端巨大症(アクロメガリー)と診断される。
受診から3か月後、腫瘍摘出手術を受ける。
現在は術後2年が経過したが、予後良好。年1回の検診を継続している。

足のサイズが2センチも大きくなる

最初におかしいなと思ったのは30代半ば頃。久々に身長を計ったら2センチも伸びていたからです。その時は、「まだ成長期!」、「若い証拠!」などと言って、軽く考えていたのですが、それから数年すると顎を動かすときに違和感を感じるようになり、ついには口を開けなくなりました。そのため、口腔外科を受診しマウスピースによる治療を受け、1年後には口が開けられるようになりました。しかし、今度は直毛だった髪の毛が縮れだしました。なんだかわからないうちに、体がどんどん変化していき、40代半ばくらいになると眉のところの骨が少し出っ張ってきて、小ぶりだった顔が大きくなってきたように感じました。最初は太ったせいかもしれないと思っていたのですが、さすがに足が2センチも大きくなったときは病気かもしれないと思い、むくみ専門外来を受診し利尿薬や漢方薬による治療をしました。

次男の指摘で下垂体専門医を受診

むくみ専門外来には1年以上通って、足のむくみなどは少しスッキリした感じはしましたが、顔や足の大きさは変わりませんでした。そんなある日のこと、当時、看護学校に通っていた次男から「最近、学校で習ったけど、お母さんの症状、先端巨大症という病気に似ているよ」と指摘されました。病名は聞いたことがありましたが、自分がなるなんて想像もしていなかったので、びっくりしてインターネットで調べてみると、頭痛と血圧が高くなるということ以外は、先端巨大症の症状と自分の状態がぴったりと一致していました。直感的に、自分はこの病気だと思いました。

その後、次男の勧めもあり、下垂体専門外来のある総合病院を受診。検査を受けたら、成長ホルモンが成長期真っ盛りの12歳の子どもと同じくらい分泌していることが分かり、先端巨大症と診断されました。診断された時はショックでしたが、一方で、自分の体に起きている変化が、病気によるものだと分かって安心した面もありました。

診断から3か月で手術を実施

総合病院でさまざまな検査をした結果、私の場合は、手術をして腫瘍を取れば、成長ホルモンの過剰分泌は止められるという状態でした。しかし、MRI検査で腫瘍が血管に巻き付いていることが分かり、手術で腫瘍全部を摘出するのは難しいこと、肥大した骨は元に戻らないので、以前のような小顔にはなれないことを説明された時には、手術を受ける意味があるのかと落ち込みました。そんな私に、先生が「むくみが取れて体の不調も治まり、将来、大腸がんになるリスクも減るという大きなメリットがあるんですよ」と説明してくれ、手術を受けることにしました。

2014年6月に次男から先端巨大症を指摘され、7月に初診、10月に手術と、とんとん拍子に治療が進み、血管に巻き付いていた腫瘍も無事に取れて手術は成功。しかし、思い返してみると初めて身長の伸びに気が付いてからすでに22年も経っていました。

20年来の悩みが解消

術後は、尿がよく出るようになり、顔のむくみもとれてスッキリとしてきました。長い間悩んできた手のしびれやひざの痛みも軽快し、足が小さくなったことでハイヒールも履けるようになったのはうれしかったです。しかし、予想外だったのは肥満です。成長ホルモンの分泌が減少し、筋肉が減り脂肪が増えたことで、体重は変わらないのに太ってしまったのです。この点は、これから頑張ってダイエットですね。

今は、年に1回の検診を行っており、いつも先生から検査結果を教えてもらっていますが、成長ホルモンの値は正常にコントロールできています。

大切なのはいくつものシグナルを見逃さないこと

女性の場合、手のしびれやほてりなどの症状は、更年期障害の症状と似ているため間違いやすく、顔が大きくなると太ったと思いがちなのですが、成長期を過ぎてからの身長の伸びと足のサイズの変化には注意を払った方がよいと思います。

そして、顔が大きくなるのも「太る」とは違う特徴があるように思います。私は、もともとそれほどメリハリのある顔ではなかったのですが、先端巨大症になったことで鼻の骨が変形し、小鼻もすごく膨らみました。また、頬や額の骨が出てきたので、顔つきが角張った印象に変わってきました。太ると「ぽっちゃり」とか「むちむち」という柔らかそうな言葉がぴったりしますが、先端巨大症の場合は、「ゴツゴツ」してきたという言葉の方が合っているような気がします。

先端巨大症は、一般的にはほとんど知られていない病気で、症状が現れてもほとんどの人がそれを病気だとは考えないため、早期発見が難しい病気です。そのため、もっと病気についての詳しい情報が広く知られるようになれば、今は病気とは気づいていない潜在的な患者さんが、きちんと診断、治療を受けられるきっかけができるのではないでしょうか。

私も20年も原因が分からないまま体の変化に悩み続けました。もっと早く治療を受けられていたらどんなに楽だっただろうと心から思います。

ひとつ希望をあげるとすれば、先端巨大症という病名は今でも抵抗があります。
できれば、日本でも海外と同じ「アクロメガリー」という病名が使われるようになって欲しいと思います。

 

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