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患者さんの声11:アクロメガリー広報センター:ノバルティスファーマ

目立たないようにしていた私が、当事者として国に訴えるように。

中原 すみれさん 44歳

中原 すみれさん 44歳※年齢はインタビュー当時のものです

治療歴
24歳の頃から生理不順になり、手足もむくみ、靴のサイズがすぐに大きくなってしまうように。
28歳でアクロメガリーと診断され、経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術を受ける。
術後、腫瘍の一部が取りきれなかったため薬による治療を開始。長年にわたって色々な薬を用いた治療を続けるものの、コントロール良好な状態にならず。
41歳のときに、新しい主治医のもとで2回目の手術。
その後は、新薬を試してみるものの、やはりコントロール良好な状態にはならず、現在は主治医と相談し、薬の用量を増やして治療中。

「手足が大きくなる病気なんてない」医師のひと言で、早期発見のチャンスを逃す。

最初に体調の変化に気づいたのは24歳のとき。生理が遅れるようになったのです。その頃から、朝手足がむくみ、新しい靴を買ってもすぐにサイズが合わなくなり、壊れてしまう現象が起こりました。

夏のある日、帰省した姉から「足、こんなに大きかった?手足が大きくなる病気があると聞いたけど…」と言われ、産婦人科医にそのことを尋ねました。でも返ってきたのは、「そんな病気はありません、太っただけですよ」という返答。その言葉を素直に信じてしまい、この時は特に何もしませんでした。発見のチャンスをここで一度逃してしまったことが悔やまれます。

しかし、その後も体調が悪く生理不順も治らないので、1年後に内分泌内科を受診。するとその先生はピンと来たのかその場でMRI検査に回され、下垂体腫瘍が見つかりました。

手術を2回受けるもコントロール不良で、現在も薬で治療中。

手術では、腫瘍が両側の血管に固く巻きついていたため、全て取り除くことはできず、術後は薬による治療を始めました。当時適用となっていたGHの分泌を抑える注射薬や飲み薬などを試すものの、私の病状に合わず、コントロールは悪いまま。その間に顔つきも変わっていきました。

そんな状況が13年続き、少しでも情報を求めて、「下垂体患者の会」が主催する医療講演会に参加しました。そのとき出会ったのが今の主治医です。「残っている腫瘍をもう少し取り除くことができるかもしれない」という主治医の言葉に望みを託して、2回目の手術を受けました。ところがこの手術の最中、MRIでは見えなかった陰の部分に動脈瘤が見つかったのです。その処置に時間を取られ、下垂体腫瘍自体は目標の3分の2しか取ることができませんでした。でも、動脈瘤の発見が早期だったことは幸いでした。

2回目の手術後からは、当時、新しく承認されたGHの働きを阻害する自己注射薬を試していますが、この新薬も私の病状には合わず、最近の数値を見てもGH、IGF-1ともに高く、コントロールが思わしくありません。現在は、主治医と相談しながら1日の用量を増やして治療を続けています。

患者会の存在、そして患者会での活動が大きな支えに。

闘病する中で私の大きな支えとなっているのは、患者会の存在です。初めて参加して会場を見回したときに、「私一人じゃないんだ」と、救われたような気持ちになりました。それまで、他人から好奇の目で見られたり嫌な思いをしても、誰にも胸の内を明かすことができず…。それが、同じ立場の人と話すことで、心の中で固まっていたものがスーッと溶けていったのがわかりました。

月に1回のペースで患者会に参加するうちに、この病気のことをもっと広く一般に知ってほしいと考えるようにもなりました。そして、意を決して病気を啓発するテレビ番組にも出演しました。また患者会の対外的な活動にも参加し、国会議員や厚生労働省の担当者に会って何度も窮状を訴えてきました。

その結果、2007年にはGHの働きを阻害する自己注射薬が承認され、2009年にはアクロメガリーを含む下垂体の病気が医療費助成制度の対象に追加されました。これは快挙です。当事者の行動が大事だと学びましたし、自分自身も患者会に飛び込んで本当によかったと思っています。

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